矯正治療には、主流であるワイヤー矯正と新しい手法のマウスピース矯正の2種類があります。それぞれに特徴があり、どちらが適しているかは、歯並びの状態やライフスタイルによって異なります。
ワイヤー矯正
- メリット:
- ほとんどの症例に対応可能
- 比較的治療期間が短い
- 費用が比較的安い
- デメリット:
- 装置が目立つ
- 装置が固定されているため、取り外し不可
- 痛みや発音への影響は個人差がある
- 口腔ケアが難しい
マウスピース矯正
- メリット:
- 装置が目立ちにくい
- 食事中など、取り外し可能
- 口腔ケアが比較的簡単
- デメリット:
- 適応範囲が比較的狭い(軽度~中等度の症例)
- 比較的治療期間が長い
- 費用が比較的高い
- 痛みや発音への影響は個人差がある
ワイヤー矯正は、歯が傾き過ぎないように、歯の動きを細かくコントロールできるため、より精密な矯正が可能です。マウスピース矯正では歯を傾ける力が主体となります。また、マウスピース矯正の場合、1日20時間以上の装着が必要です。装着時間を守る自己管理能力が必要となります。
どちらの矯正方法を選ぶかは、歯科医師とよく相談し、ご自身の歯並びの状態やライフスタイルに合わせて決定しましょう。
但し、基本的に美容面からの歯並び重視の方はマウスピース矯正も可能ですが、本来の健康面から、かみ合わせを重視する場合はワイヤー矯正に勝る治療方法はありません。
マウスピース矯正のメリットと注意点
矯正マウスピースは、従来のワイヤー矯正に比べて目立ちにくい、取り外しが可能といったメリットがあり、人気が高まっています。しかし、一方でいくつかの問題点も存在します。
メリット:
- 目立ちにくい
- 取り外し可能
- 口腔ケアが比較的簡単
注意点:
- 適応症例: 重度の不正咬合や複雑な歯並びには不向きな場合があります。
- 装着時間: 1日20時間以上の装着が必要です。
- 痛みや違和感: 装着初期や交換時に痛みや違和感があります。
- 発音への影響: 発音しづらくなったり、滑舌が悪くなったりすることがあります。
- 口腔衛生管理: マウスピースの清潔保持と丁寧な歯磨きが必要です。
- 費用: ワイヤー矯正よりも高額になる場合があります。
- 紛失や破損: マウスピースは薄いため、紛失や破損のリスクがあります。
- 定期的な通院: 定期的な通院が必要です。
歯科医師選びの重要性:
矯正マウスピースは、メリットもデメリットも理解した上で、ご自身のライフスタイルや歯並びの状態に合わせて選択することが大切です。疑問点や不安な点は、歯科医師に相談し、納得した上で治療を開始することをお勧めします。
その時の歯科医師は、ワイヤー矯正の経験が少なくてマウスピース矯正しかできない先生では問題があります。場合によって不十分なところをワイヤー矯正にてリカバーできるような、本来の歯科矯正医であることが最も大事なポイントとして挙げられます。